Q.1:シックハウスは2016年でも終わっていないのですか?

A1.:終わっていません。
以前は新築臭やめまいや吐き気で分かりましたが、今のシックハウスにはそうした現象がなく、入居から時間が経ってからぜん息や花粉症、アトピーなどを引き起こしています。
その原因は今でも発がん性物質であるホルムアルデヒドやトルエンが建材や接着剤に使われていることです。
発がん性物質ですから、やがてはシックハウスの症状としてガンになると考えるのが自然です。

【スタッフブログ】第1回 変わったと気づくかどうか

女性のお化粧や髪型の変化に気づかないとたちどころに鈍感扱い・・・男性の皆様には少なからず思い当たる節があるかもしれません。

家づくりでも時代とともに変わっていることは多々ありますが、変わったと気づかないと「鈍感」では済まないことになりつつあります。

実は、最近たいようホームのホームページで書いている「静かに進むシックハウス」というもの。
一昔前だと入った瞬間に目まいや吐き気になっていましたが、今はそんな新築の家を探すほうが難しくなっています。

さて、これをシックハウスが解決されたと言っていいのかどうか。
そうではない、と考えてしまうのは少数派だそうですが、海外では住宅先進国と呼ばれる国は皆たいようホームと同じように考えています。

長尾高人(たかと)

【社長ブログ】第10回 厳しくしていく海外、変われない日本

前回の補足や続きも交えて。
世界中でホルムアルデヒドの指針値や目標値の濃度は時代とともに下がっているのは確かです。

前回参考にした「WHOと諸外国の取り組みについて」をさらに見ると・・・

シックハウスの症状が出始めた1977?79年の目標値はドイツ・オランダで0.1ppm、デンマーク0.12ppm、スウェーデン0.1?0.4ppm、カナダ0.1ppmといずれもWHO(世界保健機関)のガイドラインより緩かった。

WHOが1999年にガイドライン0.08ppmを定めてからは、2001年フィンランド0.024ppm(ガイドラインの3割 アレルギー所持者向け)、2004年アメリカ・カリフォルニア州0.026ppm(同1/3 8時間値)、2005年カナダで0.04ppm(同1/2 8時間値)と大きく下がります。

やがて世界で一番厳しい2007年フランスの0.008ppm(同1/10 8時間値)が設定されていますが、さて日本は?

現在に至るまでWHOが1999年に定めたガイドラインと同じ0.08ppm(30分値)のままで、数値としては約10年前のフィンランド・カリフォルニア州・カナダ・フランスよりも緩い。

緩くても全く問題なければいいのですが、見過ごせない問題があるから各国がWHOよりさらに厳しくしたと考えるのが自然です。
そう、WHOのガイドラインも(同じ数値を使う)厚生労働省指針値も住む人は守れないと考えて間違いありません。

【社長ブログ】第9回 忍び寄るシックハウス

シックハウスは昔みたいに新築の見学会に入って、あるいは入居していきなり症状が出ることはほぼなくなりました。
でも、これは解決したのではありません。建材の表面積1?あたり1時間でどれだけの化学物質が空気中に出るかが少なくなっただけで、濃度のことは何も建築基準法のルールにありません。

世の中の話題として取り上げられることはあまりないので、建築業界も国交省も厚労省も一安心でしょう。
では、一般の方にとっても同じく安心でしょうか。

全くなっていません。
建築基準法では化学物質濃度の数字は何も決めていない。濃度の目標を書いた厚労省の指針値に建築業界が従う義務がありません。
そんな甘いルールだから、結果責任が全部あなたにやって来ます。

たとえ指針値に従ったとしても、その数値の前提は・・・30分で発症するというもの。
その発症とは・・・今までシックハウスの一言で片づけられてきましたが、一番最初は免疫機能の破壊暴走や細胞のDNAにある自己修復機能のエラー多発です。
花粉症やガンなど現代病はまさに免疫の暴走や自己修復機能のエラーが重なった結果といいます。
今までよくあった目まいや吐き気は目に見えますが、細胞一つ一つの現象には本人も気づきようがありません。

自覚症状なしで忍び寄り、今や死因の半数がガン。
診断されるレベルまで進まないと、気づきません。

実は世の中の家の99%以上が気づかぬうちにガンになるリスクを孕んでいることになります。
各都道府県の保健部署、厚生労働省、WHO(世界保健機関)のいずれの考察でもそうあります。

では、家族を守るためにはどうすべきか?
それが「シックハウスにならない=免疫機能が壊れない、細胞の自己修復機能が正常のままでいられること」を目指すというもの。
フランス国立環境労働安全衛生研究所(AFSSET)は、長期間の吸引でも安心なようにホルムアルデヒドで0.008ppmと厚労省やWHOの1/10を目標としていますが、実はたいようホームが2008年からこの数値を狙って出せるようになりました。

【参考文献】2012年9月28日 第11回シックハウス(室内空気汚染)問題に関する検討会 WHOと諸外国の取り組みについて

【社長ブログ】第8回 13年経って明らかな差

2016年9月6日の産経新聞の経済面に「大手ハウスメーカーがシックハウス対策強化の新住宅商品開発」と出ていましたが、2003年の法改正でシックハウスは解決したと宣言したのは何だったのか。
しかも、実はこれでも対策になっていない。

たいようホームが医師である複数の施主様から「シックハウスは今だって病名を変えて堂々と続いている」と聞く前の2003年より一貫して建ててきた、シックハウスだった人も治ってきた家とは何が違うのか?

今回このメーカーが言うのは「化学物質濃度を厚生労働省指針値の半分にした」というもの。
住んで治ってきた例を多く持つ、たいようホームが基準にしている医師会の推奨はそのさらに半分、指針値の1/4未満で、2008年の測定開始以来「化学物質濃度はゼロ?指針値の1/4未満」をお引渡しした全棟が厚生労働省指定の測定機関で認証されています。

2003年からこうした家を建てているというのは、この法改正を知ったときに空気の流れ方や換気装置を実際に使って起こる問題があまりに深刻と聞いてきたからですが、どうして1/4未満を目指さないといけないのでしょうか。

実は、厚生労働省の指針値は「健康な大人が一生同じ濃度の空気を吸っても問題ないこと」が前提で、子どもやお年寄り、奥様にとっては長時間の睡眠など滞在時間の長い一般家庭ではもっと厳しいレベルが必要だと容易に想像できます。
それを具体的に言うのが医師である施主様の「指針値の1/4未満にしないと子どもやお年寄りにとっての健康とは言えない」という非公式見解に基づく指導です。

【社長ブログ】第7回 現実とカタログがまるで違う

住宅性能の気密性能・C値は高性能の証明だと言われます。
空気が逃げないというのは部屋の中の湿気や建材や家具の化学物質も逃げない、不健康さを自慢していることに気づかず、気密性能の測定をお引渡し前にやる住宅会社が多々あります。

高気密というのは0.2?0.5?/1?といった数値が出てきて、実際の寸法に換算して6帖の部屋全体で20?(4.5センチ角)の穴が1か所開いているだけになれば自慢できる数値とされます。

しかし、この数値、実生活ではまるで違うことになります。
実は、専門の分析機関での測定条件は「窓と換気装置を閉める」というもの。
家や家具から化学物質が出るからシックハウス対策で換気装置を使えと言われるのが世の中の一般の家です。ということは、実際の暮らしが前提にありません。

では実際の暮らしに合わせて換気装置を開け、ルール通りに2時間で部屋全体の空気が入れ替わると数値がどうなるか?
実は10?/?、30センチ角の大穴が開いているのと同じことになります。

これではもはや障子や戸をしっかり閉めた古民家より低性能かもしれない。
事実、高気密の手本になった海外ではどの国でも「健康を守るために換気したら高気密が成り立たず省エネはできない」という結論が出ています。

本来望まれる「健康と両立する高気密住宅」はどうつくるか?ぜひ「いつも心地よい家 WB工法」を見ていただきたいと思います。